煮かごをつくる 竹細工ワークショップ
先日開催した「煮かごをつくる 竹細工ワークショップ」の様子です。
今回の竹細工のワークショップ、しの竹という種類の竹(正確には笹の仲間らしいです)を材料に使っているのですが、このしの竹を使った竹細工は1720年頃に、岩出山城主の伊達村泰公が武士の手仕事として奨励してから作り続けられ、今では感覚ミュージアムのある、ここ岩出山の伝統工芸品として知られています。
しの竹細工は本来、長い時間をかけて身に着けていく技術ですが、それを初心者にも比較的作りやすい煮かご作りで体験して頂いたのが、今回のワークショップです。
講師にお招きしたのは、岩出山のしの竹細工を伝承するために作られた竹工芸館で、指導員補助を18年されていた中根厚さん。
素人がみると簡単に作れそうに見える煮かごですが、けっこう複雑な工程で、中根さんに手伝ってもらいながら進めないとうまく編めない状態。
今回のワークショップは午前と午後各3名ずつという少人数の募集でしたので、すぐ定員に達してしまい、何人もお断りしてしまいました。
実はもっとたくさんの方に体験していただきたくて、各回6名に出来ないかと中根さんにお願いしたのですが、一度に6名では難しいというお話。
内心、もう少し定員を増やせそうなのになーと思いながら当日を迎えたのですが、実際に作っているのをみて納得でした。
編み込んでいく本数が増えていくと工程も複雑になっていくので、慎重に手順を確認しながら進めていかないと、次に編み込む竹が入っていきません。私も午前中作業工程を見れば、午後には少しお手伝いできるかなと思っていましたが、実際に手を動かしていないので工程を把握できませんでした。
ここまで作ると流れがつかめてくるらしいのですが、作るのは小さな煮かご。慣れたころに丁度編み込みの作業も終わってしまいます。
次の形を整える工程では、膝を使って編み込んだ竹を湾曲させていきます。竹の編み込みに比べれば簡単な作業ですが、これも少しコツが必要なようでした。
最後に端を結び、切りそろえて完成です。
作った煮かごは、お菓子を入れる籠にしたり、料理をする際に使ったりと、実際の生活の中でどう使うのかイメージして参加された方もいたので、実用品として使っていただけそうです。